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この記事でわかること
・ホテル・旅館の直接予約を増やすカギは、ホームページ改善より先に「流入経路」を整えること
・直接予約に成功した宿約30件の分析から見えた「機能的ベネフィット」と「情緒的ベネフィット」の伝え方
・直接予約率を下げる3つの落とし穴(表示速度・予約導線・情報量)と、AI検索時代に効くコンテンツ戦略
・ノーコードツールStudio×CHILLNN連携で、エンジニアなしでも直接予約に強いホテルホームページを最短で作る方法
2026年7月23日、CHILLNNとStudio株式会社の共催で「直販とブランドを両立するホテルホームページとは?」と題したオンラインセミナーを開催しました。登壇者は、Studio Product Specialistの國岡さんと、CHILLNN プロダクトマネージャーの江藤さん。
自社予約システムCHILLNNとノーコードWeb制作プラットフォームのStudioは、同年6月に予約フォームの埋め込み機能の連携をリリース。CHILLNNのパーツをStudioのエディタ上で使用し、宿泊予約機能を実装したホームページが簡単に作成できるようになりました。SNSを中心に大きな反響があったことを受け、「連携を実際に使い始めるきっかけに」と今回のセミナー開催に至りました。

この記事では、直接予約に成功したホテル・旅館のホームページ分析から見えてきた知見と、Studioのライブデモで実演したCHILLNN連携の実装手順を、4つのポイントに絞ってご紹介します。「直接予約を強化したい/ホームページは整えたいが、何から手をつければいいかわからない」「デザインにはこだわりたいが、費用と手間がかかりすぎる」と迷うホテル・旅館の方にとって、明日から動けるヒントが見つかるはずです。
- この記事でわかること
- ポイント① 公式ホームページを整える前に「流入経路」を見直す
- ポイント② 「機能」と「情緒」、2つのベネフィットを両輪に
- 「明治の温泉情緒」を両輪で伝える「野沢温泉 村のホテル 住吉屋」
- 「サウナと湖のアウトドア拠点」を両輪で伝える「LAMP野尻湖」
- 「街を巻き込んだ滞在体験」を両輪で伝える「LINNAS Kanazawa」
- ポイント③ 直接予約率の「3つの落とし穴」とAI時代のコンテンツ戦略
- ポイント④ Studioで世界観のあるホテル公式サイトを最短で整える
- 1. テンプレートの選び方
- 2. 編集は「左で選んで、右で設定」
- 3. CHILLNNとの連携は3ステップで完了
- 4. CMS機能でお知らせ・ブログも簡単に更新
- 5. 本格制作には「Studio Experts」も
- まとめ
- FAQ
- 効率的に予約サイトを作成し、直接予約を増やしたいホテル・旅館の方のためのご相談会を実施中です!
ポイント① 公式ホームページを整える前に「流入経路」を見直す
ホテルの公式ホームページの改善に着手する前に、まず確認してほしいことがあります。
CHILLNNが2026年6月に実施した独自調査によると、直接予約の獲得に最も強い相関を示したのは、InstagramのフォロワーやGoogleのクチコミ数、Googleに掲載している写真の質でした。
ホームページはWebにおける施設の顔であり、こだわりたくなる気持ちは当然です。ただ「そもそも人が流入してくる状態を作れているかどうか」を先に問うことが、直販強化の本質的なスタートラインだと江藤さんはいいます。
Instagramで世界観を発信し、Googleマップ上の写真やクチコミを整えることで、ホームページに辿り着くゲストの数と質が変わります。ホームページへの投資は、その土台が整ってからこそ最大の効果を発揮するのです。

ポイント② 「機能」と「情緒」、2つのベネフィットを両輪に
直接予約に成功している宿のホームページ約30件を分析すると、多くの宿では共通して2種類のベネフィットが丁寧に伝えられていることがわかりました。「機能的ベネフィット」と「情緒的ベネフィット」です。

同じ両輪でも、宿の個性によって伝え方は大きく変わります。ここでは3軒のホームページから、その表現の違いを見ていきます。
「明治の温泉情緒」を両輪で伝える「野沢温泉 村のホテル 住吉屋」

「野沢温泉 村のホテル 住吉屋」は、明治二年創業、一日十組限定の小さな温泉宿です。
「機能的ベネフィット」は、温泉・お料理・お部屋それぞれのページで具体的に語られています。たとえば温泉は「敷地内から自噴する90度の源泉を、風で冷まして、かけ流している」「お湯は毎日全量を完全換水」と事実で裏づけ、お部屋は「意匠も広さも趣も異なる十一室」、アクセスも「スキー場までは動く歩道・遊ロードで徒歩二分」と、数字と固有名詞で語られます。
「良い温泉です」ではなく「90度・毎日全量換水」。この解像度の高さが、比較検討する際の信頼の根拠になります。
「情緒的ベネフィット」は、ページの冒頭と末尾で表現されています。冒頭では「何もしない時間を楽しむ」「忙しい日常を離れて、ごゆっくりと」と語りかけ、最後は女将さんの言葉で「お客様が宿を後にするときには、すっと肩の力が抜けているような、そんな宿でありたい」と締めくくっています。
機能の話は一切せず、「泊まったあとの自分」を約束する。その間に囲炉裏のロビーや雪の温泉街を下駄で歩く写真が並び、「何もしない贅沢」が視覚的に膨らんでいきます。
機能で「安心して選べる理由」を渡し、情緒で「泊まったあとの自分」を想像させている、機能的/情緒的ベネフィットの役割分担がきっちりなされた好例です。
「サウナと湖のアウトドア拠点」を両輪で伝える「LAMP野尻湖」

「LAMP野尻湖」は長野県・野尻湖の湖畔にあるサウナ付きの宿で、住吉屋さんの「明治の温泉情緒」とは対照的な個性を持っています。
「機能的ベネフィット」は、ヘッダーのメニューに凝縮されています。「The Sauna」「食べる」「泊まる」「遊ぶ」「オススメの過ごし方」「アクセス」と、できることが動詞で並び、施設の中身が一目で伝わる設計です。
さらにトップページのFAQでは、レストランの営業時間や駐車場の台数、最寄り駅からの距離、レンタル品の料金まで、細かい不安を先回りして解消。探さなくても機能情報が自然と出てくる作りになっています。
「情緒的ベネフィット」は、トップページを開いた瞬間に「LAMPでの一日」がまるごと伝わってくる構成です。「目の前に野尻湖はあるし」「サウナはいつだって心地いい」「旨いメシだって食べられるし」「つかれたら、部屋でぐっすり眠ればいい」という語りかけを、湯気の立つサウナのアニメーションや手書き風グラフィックとともに見せています。
加えてスタッフ紹介では「LAMPの世界観を司る”右脳”」などのユニークな肩書きで「人」の魅力を伝え、「賑わい・元気になる自分」を想像させます。
機能はヘッダーで明確に提示し、情緒は写真・グラフィック・人で膨らませる。機能と情緒の両輪がしっかり回っています。
「街を巻き込んだ滞在体験」を両輪で伝える「LINNAS Kanazawa」

石川県金沢市にある「LINNAS Kanazawa」は、コンセプトのデンマーク語「HYGGE(ヒュッゲ)」が示す通り、居心地のよさを軸にしたブティックホテルです。
「機能的ベネフィット」は、トップページ自体が館内の案内図になっている点が特徴です。スクロールすると「STAY」「RESTAURANT」「FITNESS」「SAUNA」と機能がそのまま入口として並び、それぞれに「地元食材の炭火焼きと燻製、イタリアンベースのカジュアルダイニング」といった短い説明が添えられています。知りたい機能に、そこから一歩で入っていける設計です。
「情緒的ベネフィット」がこの宿の一番の見どころです。トップページ冒頭で、女性2人が金沢の街を巡る写真のストーリーが展開されます。同じ2人が最後まで登場し続けることで、バラバラの観光写真ではなく「一組のゲストの、金沢での一日」という物語が立ち上がる。施設の中だけでなく、「この宿に泊まった自分が、街でどんな時間を過ごせるか」まで想像させます。
「とけあう、ひろがる、ゆたかになる」というメッセージも、旅のあとの日常まで豊かになることを約束しています。
ポイント③ 直接予約率の「3つの落とし穴」とAI時代のコンテンツ戦略
どれだけ内容に力を入れても、技術的な問題で機会損失が起きているケースは少なくありません。江藤さんは分析の中で見えてきた、直接予約率を下げやすい3つのポイントを紹介しました。

1つめは表示速度。画像や動画を詰め込みすぎると、ページが開かれる前に離脱されてしまいます。
2つめは予約導線のわかりにくさ。オリジナリティを追求するあまり、予約ボタンが見つからないホームページは意外と多く存在します。よほどの理由がなければ、他のホテルが多く採用する定番の位置(右上・右下など)に配置するのが無難です。
3つ目は1スクロールあたりの情報量。伝えたいことをすべて詰め込むと、流し見のユーザーには何も届きません。シンプルに絞ることが、結果として多くを伝えます。
これらを確認する最も手軽な方法は、知人にフィードバックをもらうユーザビリティテストです。制作側はどこに何があるか把握しているため、一般ユーザーの目線を失いがちです。率直に「何が伝わったか・伝わらなかったか」を聞くことで、落とし穴を早期に発見できます。

一方、AI検索が増えつつある昨今に、予約HPではどんな対策ができるのでしょうか。
CHILLNNが今年実施した約3,000名への調査では、AIを使って宿を見つけたゲストは全体の7%。まだ少数ですが、その検索内容は興味深いものでした。
「初めての車中泊でパートナーが喜んでくれる施設は?」「長崎で美術館と川沿い散歩を中心に静かに過ごせる1人旅向けの宿」など、ニッチな文脈や旅の目的が細かく反映されたプロンプトが多く見られたのです。

こうした検索に対応するには、画一的な情報だけでなく、さまざまなゲスト像やシーンに対応するコンテンツをホームページ上に蓄積していくことが重要になります。StudioのようなCMS機能を持つツールと組み合わせ、ブログやメディアコンテンツを継続的に発信していくことが、これからの直販戦略においてより意味を持ち始めています。
ポイント④ Studioで世界観のあるホテル公式サイトを最短で整える
後半はStudio Product Specialistの國岡さんによる実演デモ。「コーディングしなくても、デザインにこだわったホテルサイトが作れる」というStudioの強みを、実際の操作画面でライブ形式でお見せいただきました。
1. テンプレートの選び方
まず取り上げたのが「Studio Store」のテンプレート活用です。観光・文化カテゴリにはホテルや旅館向けのテンプレートが豊富に揃っており、和風・アウトドア・モダンなど幅広いテイストから選べます。
國岡さんが強調していたのは「ジャンルに縛られないこと」。雰囲気が近ければ、飲食カテゴリのテンプレートを画像とテキストだけ差し替えてホテルサイトに転用することも十分可能です。
※テンプレートは無料・有料(買い切り)があります。
▼豊富なテンプレート

2. 編集は「左で選んで、右で設定」
デモでは和風旅館風のサンプルサイトを使って実際の編集操作を見せてもらいました。画像の差し替えは、対象を選び、Studioのエディタ上で選べる無料のストック素材を使うだけ。テキストはクリックして直接書き換えられます。他にも角丸や並び順・余白など、コーディング無しで自由にデザインを編集可能です。
「左のパネルで選んで、右のパネルで設定を変える」というシンプルな操作ルールを覚えれば、どこを触ればいいか迷わず操作が可能です。
フォントや色は「スタイル」機能で全体を一括変更できます。ブランドカラーやブランドフォントを当てるだけで、同じテンプレートを使っていても雰囲気がガラッと変わります。國岡さんの実演では、ゴシック体から明朝体に切り替えるだけでページ全体が一気に和の雰囲気になる様子が印象的でした。

※Studioの操作について、詳細は下記のヘルプ記事をご覧ください。
[テンプレートを編集する]
3. CHILLNNとの連携は3ステップで完了
CHILLNNとの連携手順はとてもシンプルです。Studioダッシュボードの左側「Apps」タブを開き、宿泊予約カテゴリからCHILLNNを選択。CHILLNN側の管理画面で取得したサイトIDを貼り付けて保存するだけで連携が完了します。
連携後は編集画面の追加パネルに「予約ボタン」「予約フォーム」「予約カレンダー」の3つのパーツが表示されます。クリックするだけでページに追加され、 予約ボタンのパーツはサイズや色を右パネルから調整できます。
※Studioの操作について、詳細は下記のヘルプ記事をご覧ください。
[Apps連携:CHILLNNを連携する]

4. CMS機能でお知らせ・ブログも簡単に更新
StudioにはCMS(コンテンツ管理システム)機能も備わっており、お知らせやブログ記事の追加・更新がノーコードで行えます。なんとStudioは、ノーコードCMSの国内利用数No.1の実績があります。
※株式会社東京商工リサーチ調べ ノーコードCMSで作成された国内のWebサイトの実績数(2025年12月末時点)
先ほどのポイント③で触れたAI検索への対応という観点でも、CMSを使って多様なコンテンツを継続的に蓄積していくことが、これからのホテルサイト運営において重要な柱になってくるでしょう。
5. 本格制作には「Studio Experts」も
「自分で編集するのはハードルが高い」「もっとこだわったサイトを作りたい」という場合は、Studio公式の加盟プログラムに参加しているStudio Experts(スタジオ エキスパート)に制作を依頼することも可能です。大規模サイトまで対応可能な制作会社から、スピーディに制作できるフリーランスまで幅広く加盟しており、予算・納期・観光や宿泊施設などの得意ジャンルで絞り込んで依頼できます。

※Studio Expertsについて詳しくはこちら
まとめ
「公式サイトをノーコードで作りたい」「ホームページに予約システムを埋め込みたい」ホテルや旅館の方は、Studio×CHILLNNを使ってみてはいかがでしょうか。StudioもCHILLNNも一部無料でご利用いただけるため、試しに作ってみることもできます。
そして公式ホームページ作成の際は、ぜひ本セミナーの知見をご活用いただければ幸いです。
FAQ
Q. ホテルの直接予約を増やすには、まず何から始めればいい?
A. ホームページの改善より先に、Instagramのフォロワー数やGoogleのクチコミ・写真といった「流入経路」を整えることが重要です。CHILLNNの独自調査でも、直接予約の成功と最も強く相関していたのはこれらの指標でした。ホームページへの投資は、流入の土台ができてから効果を最大化します。
Q. ホテルのホームページで伝えるべきベネフィットとは?
A. 価格やアクセスなど比較検討の土台となる「機能的ベネフィット」と、宿泊によって得られる気持ちや体験を伝える「情緒的ベネフィット」の両方です。前者は数字や工程で具体的に、後者はストーリー形式のビジュアルなどで伝えると効果的です。
Q. ホテルのホームページで直接予約率が下がってしまう原因は?
A. 主な原因は「表示速度の遅さ」「予約ボタンの分かりにくさ」「1画面あたりの情報量の多さ」の3つです。予約ボタンは他施設と同様に右上・右下など定番の位置に配置し、知人によるユーザビリティテストで率直な意見をもらうことで早期に発見できます。
Q. コーディングなしでデザイン性の高いホテルサイトは作れる?
A. 作れます。Studioのようなノーコードツールなら、観光・文化カテゴリの豊富なテンプレートから選び、画像とテキストを差し替え、スタイル機能でブランドカラー・フォントを一括変更するだけでデザイン性の高いホームページが完成します。予約機能はCHILLNNとの連携(サイトIDの貼り付けのみ)で追加できます。
効率的に予約サイトを作成し、直接予約を増やしたいホテル・旅館の方のためのご相談会を実施中です!
💭「公式HPを作成したいがコストがかかるので悩んでいる」
💭「直接予約を増やしたいけど、方法がわからない」
宿泊予約システムCHILLNNでは、こうした課題をお持ちのホテル・旅館の方のために、直接予約の改善やシステム構成の見直しについてオンラインでお気軽にご相談いただくことが可能です。
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Editor

江藤 遥平
取材/執筆/撮影
CHILLNN PdMおよびマーケティング統括。他社での事業責任者を得て、宿泊施設の集客・収益改善を支援。

小林 実可子
執筆/撮影
CHILLNNリサーチャー。マーケティングリサーチ会社での経験を強みに、各種コンテンツ制作を担当。
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