リピーターが宿をつくる。民泊たなごころが稼働率90%になるまでの3年間

CHILLNN編集部

2026.7.30

山の景色と四季の移ろいを感じながら、ゆっくりと過ごせる宿があります。富山県にある「民泊たなごころ」は、翡翠・桜・菜の花の3部屋を持つ小さな民泊です。開業1年目の稼働率はおよそ30%。それが今や90%を超え、4月のリピーター率は40%以上、7回訪れたお客さんもいるといいます。ひとりで宿を切り盛りするオーナーのなつめさんに、3年間の歩みと宿への思いを伺いました。

富山の風景に一目惚れできる宿

ーー民泊たなごころはどんな宿ですか?

山の景色を眺めながら、ゆっくり過ごしていただける宿です。部屋はそれぞれ「翡翠」「桜」「菜の花」という名前をつけていて、翡翠は一面の田んぼが広がっていて四季を感じやすい部屋、桜はワーキングスペースがあり、菜の花はマウンテンビューが魅力の部屋です。3部屋それぞれに違う魅力があります。

ねねちゃんという看板猫もいます。人見知りな性格なので、お客さまにねねちゃんのペースを大切に見守ってくれるようお願いしています。

お客さまは女性の1人旅が多めですが、男性のお客様や親子でいらっしゃるお客様もいます。宿は昔からやってみたくて、富山の風景に一目惚れしてここで宿をはじめることになりました。

▼富山の風景

富山の風景

稼働率30%から90%への鍵はリピーター

ーー開業から3年で稼働率が大きく変わったと伺いました。どう変化しましたか?

1年目の4月はだいたい30%くらいでした。それが2年目に60%くらいになって、今年はもうほぼ90%(稼働)になっています。

4月は40%以上がリピーターさんで、正直、自分でもびっくりしています(笑)。

ーーリピーターが増えた理由は、どんなところにあると思いますか?

宿に来てくださったときに、季節のことをたくさんお話しするようにしています。雑誌なんかも置いていて、「これ(春の四重奏)が春になると見れるんですよ」ってお客さんに話すと、「じゃあ次は春に来たいです」って言ってくださる方がどんどん増えていって。そうやって次の来訪を楽しみにしていただける宿になってきたなと感じています。

このあいだは7回目のご来訪のお客さんがいらっしゃって、本当に嬉しかったです。

noteに「顔を覚えてもらえると嬉しい」と書いてくださったお客さんもいて。一人でやっているので大変なこともありますが、そういう言葉をいただくと頑張れます。リピーターマーク(CHILLNNの機能)で「この方は何度目か」がすぐわかり、ゲスト情報で「どんな人だったか」も思い出せるのも、ひとりで回しているときにはすごく助かっています。

ーーリピーターマークも施設様からご要望をいただいて実現した機能なので、嬉しいです。

▼リピーターマーク(管理画面の例)

CHILLNNのリピーター機能

SNS発信は予約に直結する

ーーたなごころさんは、XなどSNSでの発信がとても魅力的だなと思っています。SNS発信で工夫していることがあれば聞かせてください。

発信はまだまだ勉強中です。ひとりでやっているので、今までは、宿の素敵だなと思った写真を空き時間にぽんぽんと投稿してきました。

ただ、たとえば田んぼのみえる翡翠の部屋の写真ばかり投稿していた時期があったんですね。そうしたら翡翠に予約が集中してしまって、それ以外の部屋になかなか予約が入らないことがあって。

でも逆に、桜の部屋にワークスペースを作りましたという投稿がバズった時は、その部屋の予約がいっぱいになったんです。「投稿が予約に直結するんだ」と実感したのはその時でした。

今まではSNSを感覚でやってきたので、発信の仕方はもっとちゃんと考えないと、と思っているところです。

▼ワークスペースのある「桜」の部屋

ワークスペースのある桜の部屋

魅力は予約画面の使いやすさと連泊取りこぼし防止

ーー2年目から予約管理の仕組みを見直されたそうですね。何が変わりましたか?

まず、予約画面が使いやすくなったと思います。私がユーザー視点に立ったとしても、CHILLNNは明らかに予約がしやすいですよね。

それから、以前は別のシステムを使っていたんですが、連泊の予約が取りにくかったんです。たとえば翡翠に2泊したいというお客さんがいるとして、1日目は空いているけど2日目は埋まっている場合、「予約が取れない」で終わってしまっていました。「1日目は翡翠、2日目は桜に移動する」という予約の取り方ができなかったんですね。

2年目からCHILLNNを導入したら、そういう部屋またぎの予約が入るようになって「予約を取りこぼしていたんだな」と気づきました。1年目に機会損失があったのはもったいなかったなと思います。

▼別のお部屋を予約する機能(予約画面)

別のお部屋を予約する機能(予約画面)

色々なお客様に届くプランを作っていきたい

ーー今後、宿としてやってみたいことはありますか?

今は素泊まりプランにオプションで朝食をつけられるだけなのですが、実は作ってみたいプランが色々あって。プランによって違うオプションを出し分けられることや、色々な他のお宿の情報を教えてもらったので、参考にしてプランを作りたいです。

あとは発信をもう少し戦略的にやれるようになりたいですね。どの部屋の何をどんな人に向けて届けるか、ちゃんと考えて動きたいと思っています。

▼ある日の朝ごはん

ある日の朝ごはん

小さな宿だからこそ、一人ひとりのお客さんと丁寧に関わり続けてきたなつめさん。7回訪れるお客さんが生まれるのは、そんな積み重ねの結果なのかもしれません。たなごころの次の季節も、楽しみです。

Editor

佐々木 みいむ

取材

CHILLNN フィールドセールス。ブランディング会社での経験を活かし、宿泊施設への導入提案から、運用開始後のサポートまでを担当。

藤田 真菜

取材/執筆/撮影

CHILLNN マーケター。広告運用・セミナー運営・コンテンツ発信等を通じて、CHILLNNと宿の魅力を届ける。

小林 実可子

執筆/撮影

CHILLNNリサーチャー。マーケティングリサーチ会社での経験を強みに、各種コンテンツ制作を担当。