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創業100年を超える山口県・川棚温泉の老舗旅館「玉椿旅館」。客室4部屋の小さな宿ながら、CHILLNN導入後に直接予約(自社予約システム経由)が月に5件から40件に急増しました。
現時点で直販率は約7割を超えた上、「工夫次第で直接予約はもっと伸ばせる」と笑顔で語るのは、6年前に宿を引き継いだ現女将。
前予約システムでの1ヶ月に約5件という苦い経験から、どのようにして自社予約を伸ばしたのか。その舞台裏をうかがいました。
玉椿旅館について
山口県・川棚温泉に位置する旅館。創業103年、現在は4室。
[公式サイト]インタビューしたお相手:藤井 優子さん
現女将。山口県下関市出身。
▼女将さん

お相撲さんが作った小さな温泉旅館
ーー玉椿旅館はどんなお宿なのか、教えていただけますか?
今からおよそ100年前、大阪相撲の力士・玉椿関が自分の四股名を冠してはじめた温泉旅館です。川棚温泉そのものは、むかしは湯治場として栄えたところで、800年も歴史があります。わたくしどもの旅館がはじまったのは、大正から昭和への転換期。
巡業の宿として、一日に何十人ものお客さまをお迎えしていた時代もありましたが、今は客室を4部屋に限定しています。家族と昔からの仲居さんたちと一緒に、眼と手の行き届く範囲でお客さまをお迎えしています。
▼玉椿親方の肖像写真

ーーひいおじいさんが力士だったんですか?
そうなんです。「玉椿」という四股名の相撲取りで、家族が言うと手前味噌ですが、“顔が美形で相撲が巧い”と人気だったそうですよ。
旅館の二代目が、私の祖父母。いちばん長く旅館を切り盛りした代になります。
おばあちゃんは今年86歳になりますが、今も私と一緒に厨房に立ってくれています。「玉椿は、料理がうまい。おばあちゃんによく教えてもらえ」と、今でもお客さま方に言われます。私が旅館を継ごうと思えたのも、おばあちゃんの料理があるから、というのが大きかったです。
▼お料理の一例

ーー建物もかなり特徴的ですよね。
創業当初に、ずいぶん増改築を繰り返したので、迷路みたいな造りになっています。廊下を曲がるたびに景色が変わるので、初めて来られた方は、曲がり角のところで声を上げてくださる方が多いです。玄関が狭いので、こんなに奥行きがあると思われないんでしょうね。この変わった建物を、プラスに受け止めてもらえるように「回遊式建築」と名前をつけてみたり、ご案内の方法を考えたり、楽しんでもらえるように工夫しています。
▼廊下には力士の手形も

気がついたら、OTA手数料が増え続けていた
ーーCHILLNNを導入される前、どんな課題があったんでしょうか?
2023年まではお電話と無料の直接予約システムで、直販100%(手数料ゼロ)でやってきていました。有形文化財とはいえ古い建物に変わりはありませんから、お客さまと旅館とのアンマッチを防ぐためにもあまり間口は広げたくない、と考えていたからです。
ただ一方、平日の稼働率を上げることや直前のキャンセルを埋めることなど、具体的な課題も感じていて…ひとつだけOTAにお世話になろうと、楽天トラベルさんへの掲載を開始したのが転機でした。まさか、これまで直接予約をしてくださっていた常連さま方もそのまま楽天トラベルさんへ流れてしまうとは予想してなくて…。気づいたら、びっくりするくらい手数料が膨らんでいました。
ーーそれで別の予約システムに乗り換えたんですね
ちょうどキャンペーン価格でご案内を受けた予約システムがあって、月数千円で運用できるようだったので、とりあえず試してみたんです。同システムにサイトコントローラーもあったので、直販サイトの乗り換えとサイトコントローラーの導入を同時に行いました。
サイトコントローラーはとても快適だったのですが、直販サイトの動きが本当に悪く、自分で操作してみても使いにくくて…。件数で言うと、月平均5件くらいでしたね。
客室4室という規模に合うこと、そして、操作性が良いこと。宿泊に限らず様々な予約システムにも範囲を広げて調べましたが、いいなと思えるものがなかなか見つかりませんでした。
また、4室すべてを使う貸切宿泊というプランがあるのですが、ご家族のご長寿祝いや三世代旅行などで、とても人気の高い宿泊スタイルなんです。リピーターさんも多く、うちとしても積極的に売りたいプランではあったので、貸切もネットで販売できたらいいなという思いも頭の片隅にありました。

導入の決め手は、素敵な予約ページが楽しく作れること
ーーそんな中でCHILLNNを知ったきっかけは?
雑誌で、代表の龍崎翔子さん(CHILLNNの取締役)の記事を読んだことがあって、「新しい発想でこんなに活躍されている」と思って、なんとなくリスペクトの気持ちで認知していました。インターネット上で、さまざまな直販サイトを探し歩くなか、たまたまCHILLNNさんにたどり着いて、「あ、あの方の会社なんだ」と、興味がわいて問い合わせたんです。
ーー実際に使ってみて、導入の決め手になったポイントはどこでしたか?
いちばんは独自機能の「スナック」(ビジュアル中心のデザイン)でした。公式ホームページの見直しも同時に考えていたので、この機能があれば、ホームページ兼予約サイトというかたちが実現できるんじゃないかと。
実際の操作画面でいろいろとつくってみたんですが、率直な感想は、楽しかった(笑)デザインやコーディングの知識がなくても、感覚的に使える、易しいシステムだと思いました。
▼当初作られていたスナックページ(現在は別デザインを使用)

ーー機能面でほかに惹かれた点はありますか?
1グループのお客さまが複数の部屋を予約するときに、タイプの違う客室を同時に予約できることや、手数料の形態を定額制かパーセント制か毎月選べること。特に手数料は、繁忙期や閑散期で切り替えられるような仕様になっていて、他でこういったルールはあまり知りません。実際に宿を経営されている会社の方の発想だなと思いました。
それから、なにより、CHILLNNとBeds24(サイトコントローラー)を組み合わせることで、貸切予約がネットで販売できるようにわかったこと!
他のシステムもいろいろと見比べたり問い合わせたりして「私が望んでいることは、難しいことなんだな」「叶えるのはきっと難しいんだな」と思っていたので、できるとわかった時は大げさではなく夢みたいに嬉しかったです。

操作の簡単さとプランの柔軟さが魅力
ーー使い始めてみて、特に良かったと感じることを教えてください。
まず、管理画面がすごく操作しやすいです。シンプルで直感的に動かせる。
プランの販売方法に工夫の余地があるのも気に入っています。うちはおひとりでおいでになるお客さまもとても多いのですが、CHILLNNでは1名専用プランをつくって、オプションで食事を選べる設定にしています。
当館はすべての部屋が定員2名からです。なので、おひとりさまはどうしても割高になってしまうんですが、今のCHILLNNの仕様だと、お客さまが金額を確認しながら、予約画面を進めることができる。お客さまに選択肢を渡しながら、納得してご予約まで進んでいきたい、それが叶えられているかなと思います。
▼おひとりさまプランのオプション例

ーー事前質問機能についてはいかがでしょうか?
これもすごくいいです。今まで使ってきたシステムは、基本的にテキスト入力形式のところが多かったですが、CHILLNNでは、選択肢ボタンもつくれますし、質問ごとに自由記述と組み合わせることができます。お客さまの操作を随分助けていると思います。
あとは、プランごとに質問項目を設定できるのもいいですね。お食事のあるなしで質問項目の内容も変わりますし、宿泊予約と貸切予約では、質問内容が全く異なったりもします。予約時に、プランに応じた必要項目をきちんとお伺いできるかたちに整えられて、満足しています。
▼事前質問の一部

CHILLNNを入れたら、予約が月に5件から40件に
ーー自社予約の件数は、実際にどう変わりましたか?
以前のシステムでは、自社サイトからの予約は月に5件前後でした。それがCHILLNNを入れてからたとえば、直近の2026年7月は40件です。単純計算で8倍です。
ーーすごい変化ですね。要因は何だと思いますか?
直販サイト(CHILLNN)の整備に加えて、公式ホームページの見直し、予約動線の見直しも同時に行ったことが大きかったかなと思います。CHILLNNの担当者さんのアドバイスで、ベストレートの表示、予約ボタンの固定表示、予約フォームの埋め込みなどを行いました。とにかく直販サイトへ流入させることに全力投球したら、おどろくほどに直接予約が増えたんです。
OTAで予約していたのに、わざわざキャンセルしてCHILLNNで入れ直してくださるお客さままでいらっしゃるようになって…。予約完了までの動線がきれいだから、お客さまがちゃんと最後まで進んでくれるんだと思います。

ーー直販率はどのくらいになりましたか?
今は、約7割です。予約がまだ入りきっていない日もありますから、件数も直販率もまだまだ伸びると思っています。先々の予約が動いているのも嬉しいです。今後は、OTAと直接予約の掲載期間をずらしたり、直販サイト限定プランをつくるなど、直販率をあげる工夫をもっとしていきたいなと思っています。
▼実際のデータを見ながらお話してくださいました

家族が集まる居場所になりたい
ーー今後、玉椿旅館としてどんな宿を目指していきたいですか?
観光の受け皿としての役割ももちろん大事にしているんですが、最近は地方の旅館にはもう一つ別の役割があるんじゃないかなと思っていて。それは、みなさんのご実家の代役です。
うちは、三世代やご親族でおいでになるお客さま方がよくおられますが、そのご宿泊客の中には、地元の方がおられるケースも多い。GWやお盆やお正月、ご家族の節目やお祝いに、実家に集まれたらいいんだけれども、住宅環境や働き方も変わって、むかしのようにご実家に大人数を迎え入れるということ自体が難しくなってきているんじゃないかなあと…。
ーーそういうお客様のニーズを感じている、と。
そうですね。年中行事やお祝いを、毎年うちでお迎えになるお客さま方がおられます。世代を超えてご家族が笑顔で食事をなさっている姿を見ていると、こちらも幸せな気持ちになりますし、「毎年ここでいいやん」と言ってもらえるような地域の宿でありたいです。
お客さまから、「うちのおばあちゃん、“玉椿なら行く”って言うんですよ」なんて言われたら、100年続けてこられて良かったと思いますよね。いつまでも、みなさんが安心して帰ってこられる場所でありたい。そのために日々頑張りたいと思っています。
観光旅行の方も、もちろん大歓迎です。初めての方にとっては、好奇心をそそる「目的地になる旅館」になることを目標にしています。
CHILLNNさんからの予約は、ほとんどが公式ホームページを経由してきてくださる方々です。うちの旅館のことを事前に良く知ってくださって、例えば古さゆえの不便さなども優しい心で受け入れてくださる方が多い。こんな時代だからこそ、古い旅館なりのおおらかさみたいなものがうまく作用して、みなさんが和んでくださったらいいなあと思っています。

100年超の歴史のある旅館に、素敵な笑顔の女将さん。これからもたくさんのお客様が魅力に惹かれて泊まることは間違いありません。玉椿旅館がさまざまな家族の集まる場所になりますよう、心から応援しています。
Editor

佐々木 みいむ
取材
CHILLNN フィールドセールス。ブランディング会社での経験を活かし、宿泊施設への導入提案から、運用開始後のサポートまでを担当。

小林 実可子
執筆/撮影
CHILLNNリサーチャー。マーケティングリサーチ会社での経験を強みに、各種コンテンツ制作を担当。

藤田 真菜
取材/執筆/撮影
CHILLNN マーケター。広告運用・セミナー運営・コンテンツ発信等を通じて、CHILLNNと宿の魅力を届ける。
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